カスタマージャーニーマップを作成する目的
「カスタマージャーニーマップ(Customer Journey Map)」は、直訳すると「顧客が旅をする地図」となります。
この場合の「ジャーニー」というのはWebサイト内においてどのような行動をとるかということで、簡単にまとめて言えば作成をするWebサイトに来た人がどんなことを求めてサイトを回るかをあらかじめ想定しておくという作業です。
この「カスタマージャーニーマップ」は、Webサイトを実際に利用する訪問者に公開されるものではなく、あくまでもサイト運営をしていくスタッフの中で意識を統一するために作るものです。
逆に言うと、必ずしも作成をしなければいけないという種類のものではないので、作成するか、またどこまで公開するかについては運営会社やプロジェクトリーダー次第ということになるでしょう。
ただ、近年のWebを使ったプロモーションにおいては、かなり詳細に分析をして細かく作り込みをしていくという手法が一般的になってきました。
企業から依頼を受けたプロジェクトで作成する現場では、まずほとんどが作成をしているのではないかと思います。
カスタマージャーニーマップを作成する最大のメリットは、ユーザーの行動や感情などを俯瞰的に見られることです。
そして多くの人が携わるWeb制作の現場において、目標が明確になることで細かい部分の意思疎通がしやすくなるということもあります。
規模の大きなサイトを作っていると、どうしても細かい部分に目が行きがちになってしまい、場合によってはサイト設置の最大の目的となる事項が後回しになってしまうことも多いものです。
そうしたときに「その機能は本当に必要だろうか」ということを決定していくための指針として、カスタマージャーニーマップは便利に使うことができます。
作成方法、ポイント
カスタマージャーニーマップの作成方法や書式は、何か特定のテンプレートが設定されているわけではありません。
見やすくわかりやすい形になっていれば問題はありませんので、初めて作成するときはネットでいくつかWeb制作会社などが見本として出しているものを参考にしてみるとよいでしょう。
基本的な構造としては、そのWebサイトにあるフェイズを意識して、そのフェイズに遷移するときにどういった気持ちや目的で移動をしていくか、ということを肉付けしていくようにします。
ポイントになるのが感情を示す方法で、「感情曲線」といったグラフにして上下の動きで表現していくと、フェイズと感情をうまくリンクさせていくことができます。
カスタマージャーニーマップを作成していくことにより、自然にサイトターゲットとなるペルソナも明確にしていけるでしょう。
また、作成したカスタマージャーニーマップはサイトが完成したあとも更新や修正のたびに追加をしていきます。